赤岳・横岳・硫黄岳ー岩あり風あり、涙あり!感動の三座登頂

行ってきました!

9月23日(月)

まつだしなこ

赤岳・横岳・硫黄岳ー岩あり風あり、涙あり!感動の三座登頂

八ヶ岳とは山梨県から長野県に連なる山々の総称です。
八ヶ岳の魅力をたっぷり楽しむなら縦走するのがオススメ!なぜなら「八ヶ岳」と一言にいっても、構成する一つ一つの山はそれぞれに特徴があり、歩みを進めるほどにどんどん山の様子が変わっていくのが楽しめるからです。

今回のツアーは、酸化鉄の影響で山肌が赤く見える赤岳(2,899m)、稜線に岩峰が連なる横岳(2,830m)、大迫力の爆裂火口に圧倒される硫黄岳(2,760m)の三座を目指しました。

【今回行ったツアーはこちら↓】
「Yamakara 八ヶ岳の主脈を縦走! 赤岳~横岳~硫黄岳 3日間」
https://www.yamakara.com/course/601/detail

Yamakaraの赤岳・横岳・硫黄岳ツアーの魅力は、登山開始前日に登山口にある八ヶ岳山荘で6時間ほどの仮眠をとることができること。ここでしっかり体力温存できることが登頂成功のポイントなのです。

ホカホカのちまきを朝ごはんにいただいて、エネルギー満タン。

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登山1日目は赤岳山頂を目指してスタートします。
行者小屋までの約4時間は苔むす森の中を歩きます。

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木漏れ日に照らされた緑の絨毯は、息を呑む美しさ。
これから挑む岩場のことを一瞬忘れて、心が浄化されていくよう。

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樹林帯を抜けると、一気に標高を上げてきます。
これが有名な急登・文三郎尾根…… ! ひたすら登ります。そして視線をあげると猛々しい赤岳の姿が。

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照りつける日差しとどんどん上がっていく高度によって体力を消耗し、おもうように歩みが進まないお客さまも複数でてきました。さすがは、八ヶ岳の最高峰。一筋縄ではいきません。

急登がひと段落した先に待ち受けていたのは、赤岳の核心ともいえる岩場です。
切り立った岩を、鎖を頼りに登ります。
「登れるかしら……。」と不安そうだったお客さまですが、先頭をいく宮本ガイドの足運びをしっかりと見て、歩き方のポイントがつかめたようす。

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「手で登るんじゃないですよ!足で登るんです!」とアドバイスを受け、安定する岩を足先で確かめてから、ぐっと体を持ちあげます。一歩一歩、頂に近づいていくのを感じ、疲れよりワクワク感が上回ってきました。

そして、ついにたどり着いた赤岳山頂!

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全員で登頂できたことに感動の涙を流すお客様もいらっしゃいました。

疲れた体を休める本日の宿は、赤岳展望荘。山頂から少し下った稜線上にある小屋です。

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人気の理由は、このボリューム満点の夜ご飯。
まさかこんな過酷な環境にある小屋で、チキンレッグとミネストローネがいただけるとは!疲れた体に力がみなぎってきます。

談話室ではコーヒー(しかもインスタントではない!)やお茶が飲み放題。飲み物を片手に、宮本ガイドを囲んで話に花が咲きます。
赤岳登頂できたことでほっと胸を撫で下すお客さまに
「明日の方が、難易度は高いですからね!しっかり気を引き締めていきましょう。」
と気合を入れる宮本ガイド。本当に頼りになります。

それにしても、赤岳よりも難しいとは、どんなルートなのでしょう……。
お客さまの緊張にさらに追い討ちをかけたのが、翌朝の冷たい雨でした。

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宮本ガイドは、万が一に備えてロープを装備。
「緊張感を持っていきましょう!今日はみんな一緒に行きます、離れずに進んでください!」
と、荒々しく吹き荒れる風の音にも負けない力強い呼びかけでお客様を鼓舞します。
みなさん、少々強張った面持ちで横岳に向けて足を踏み出しました。

横岳までの道のりは、片側が大きく切れ落ちた細い道や、ハシゴ、鎖場の連続です。

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お客様は、
「ここはすべるよ!」
「気をつけて!」と
お互いが声を掛け合って、まるでずっと昔から一緒に登っている仲間かのような一体感。

確かに道は容易ではありませんでしたが、眼下に広がる八ヶ岳の森や、その先にある雲海はまさに絶景。高山ならではの景色です。
ブロッケン現象が現れることもしばしば。

ブロッケン

風が強く、ガスに包まれたと思ったら次の瞬間には青空が見えたりと、空の様子が刻々と変わります。

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次に目指すのは硫黄岳の爆裂火口。
しかし、硫黄岳に近づくにつれ、風がどんどん強くなっていきます。

硫黄

硫黄岳に向かう最後の登りは、怖いくらいの強風です。赤岳や横岳のような岩場はなく、比較的なだらかな道ですが、今日は足元をすくわれそうな強さの風にみなさんの歩くペースもあがりません。山頂ではガスがたちこめてしまい、待望の爆裂火口は見ることができませんでした。

硫黄岳山頂は早々に引き上げ、下山を開始しました。

樹林帯に入り風の影響を感じなくなると、緊張がとけたお客様同士の会話も盛り上がります。今まで登ってよかった山や、来年の目標など、山に関する話題は途切れることがありませんでした。

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1日目の行動時間、8時間半。
2日目の行動時間、なんと9時間。
岩場あり、鎖場あり、雨あり、強風あり……。そんなハードなコースを、誰一人欠けることなく歩き切りました。最後に八ヶ岳山荘に全員で下山したときは、2日間の疲労が吹き飛ぶような達成感でした!

(同行係員/ライター まつだしなこ)

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