これぞ秘湯!那須岳山中にある三斗小屋温泉「煙草屋旅館」で温泉ざんまい

行ってきました!

11月25日(月)

まつだしなこ

これぞ秘湯!那須岳山中にある三斗小屋温泉「煙草屋旅館」で温泉ざんまい

三斗小屋温泉の「煙草屋旅館」は、百名山・那須岳連峰に囲まれた、標高1465m山の中にある温泉旅館です。旅館といっても、山小屋に近いです。
この旅館、アクセスが最短コースでも歩いて120分という、まさに秘湯!
そのアクセスの難易度の高さにもかかわらず、なかなか週末は予約がとれないという大人気の宿なのです。

今回私たちが向かったのは、那須岳の主峰「茶臼岳(標高:1,915m)に登り、峰の茶屋から山を下って三斗小屋温泉を目指すツアーです。

那須岳は北西方向に高い山がなく、北西の風が吹くと那須岳に直接風が吹き付けるため、時として猛烈な風が吹き付けることで有名な山です。
私もかつて、立てないほどの強風で這いつくばって下山した記憶が……。

ところが、那須岳ロープウェイを降り登山口に立ってると、拍子抜けするほどの無風でした。まるで奇跡のような穏やかな天気。

茶臼岳までは小石や大岩が転がる道を直登する登り坂が1時間ほど続きます。
視線を上げると、荒々しい山肌を見せる那須岳連峰の姿が。お客様も写真を撮る手が止まりません。

岩だらけの茶臼岳の山頂は流石に風が吹き、汗ばんだ体が急激に冷えていきました。
集合写真をとったら早々に本日の最大の目的である三斗小屋温泉に向かいます。

峰の茶屋を越えてしばらく下ると広葉樹林帯に入ります。こちらも紅葉が見頃で黄色く染まった葉を太陽が照らし、登山道全体がなんとも言えない暖かい光に包まれていました。

「早く温泉で温まりたいわ〜」という声が漏れ出したころ、樹林帯が終わりついに温泉が姿を現しました!
三斗小屋温泉は自家発電、携帯は圏外という、まさに秘湯。

内部はまるで映画のセットのような趣き。
年季の入った建物ながら、隅々までしっかり手入れがされています。
この居心地のよい休憩室。つい時が経つのを忘れてぼんやりしてしまいました。

煙草屋旅館には、源泉の違う「野天風呂」「共同風呂」「赤湯」の3種の温泉があります。
中でも煙草屋旅館の名物といえば野天風呂。囲いもなく、その名の通り野も天も見渡すことができる野外のお風呂です。

基本的には混浴なのですが、女性専用時間帯も設けられています。

この日は到着時間が遅く、すでに女性専用時間になるころには外は真っ暗に…。
裸にヘッドライトを着用してお風呂に入るというユニークな体験をします。
野外に設置された脱衣所で服を脱ぐ時は寒くて勇気がいりましたが、ひとたび温泉に入ると体の芯からポカポカになりました。
お客様と「お猿さんの気分よね」と暗闇の中で笑い合います。
最高の贅沢です。

せっかく来たのだから、明るい時間帯にも女性陣に野天風呂に入ってほしいというオーナーのご好意で、特別に朝食前の時間に女性専用の入浴時間を設定してもらいました。
朝陽で赤く染まっていく空を眺めながら野外のお風呂に入る開放感、特別感。
これはここまで歩いてこないと味わえない特別な時間です。

朝風呂に入った後、美味しい朝食でお腹を満たし、2日目の山行がスタート。
温泉のおかげで初日の疲れがしっかり落ちたのか、皆さんお顔がイキイキしていました。
今回は、普段はあまり登山をされていないというお客様もいらっしゃいましたが「来てよかった!」という感想をいただき、ガイドの福地さんも嬉しそう。

2日目は茶臼岳の山頂をまいて、峰の茶屋を経由して峠の茶屋まで下山します。

昨日に続いて那須岳には珍しい穏やかな風。
茶臼岳も猛々しい姿を雲に隠すことなく見せてくれていました。

そんな見事な茶臼岳を映し出したのが、ひょうたん池。
風がないので水面が鏡のように凪いでいて、茶臼岳が逆さに映っています。

紅葉あり、温泉あり、荒々しい茶臼岳の勇姿あり、と見どころが盛りだくさんの2日間にお客様にも大満足いただけたと思います。

山の楽しみ方はピークハントだけではありません。
温泉に入ったり、山小屋で美味しいご飯を食べたり、時には帰り道で地産の野菜を山のように買ったり。いろいろな楽しみ方があります。
Yamakaraでは、山頂に登頂するだけではない様々な登山のおもしろさをユニークなツアー企画で提案していきます。次回の「行ってきました」報告もぜひご期待ください。

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