
【行ってきました】雲龍渓谷トレッキング、奥日光の神秘・巨大な氷瀑を求めて
【行ってきました】雲龍渓谷トレッキング、奥日光の神秘・巨大な氷瀑を求めて
雲龍渓谷の氷瀑とは?
雲龍渓谷基本情報
雲龍渓谷(雲龍渓谷)とは、栃木県日光市の女峰山の中腹にある稲荷川の上流部分の渓谷のことです。厳冬期には深い渓谷のなかに数々の氷の柱ができ、別の惑星に迷い込んだような神秘的な光景に出会うことができます。
雲龍渓谷ベストシーズン
雲龍渓谷でもっとも美しい氷瀑を見ることができるのは、1月下旬から2月上旬にかけて。最も山のコンディションが厳しくなる”厳冬期”のうち、さらに限られた期間だけです。
Yamakaraでは、ベストシーズンを狙ってツアーを企画しました。今回は冷え込みが厳しく、一日中雪が降っていた2月2日のツアーの様子をご紹介したいと思います。
いざ!雪が降りしきるなか、氷の世界へ!
長く続く林道歩き
雲龍渓谷への入り口は、東武日光駅から車で15分ほどいった林道にあります。タクシーで行くこともできるのでツアーではなくともアクセスは難しくないのですが、帰りのタクシーを予約できない場合が多く、下山後に寒さに震えながらタクシーの配車を待たねばなりません。その点、下山に合わせて迎えにきてくれるツアーは時間のロスが少ないですね。
駐車場をスタートししばらくは林道が続きます。アイゼンやヘルメットがなくても歩ける程度の積雪状態でした。
この日は天気予報があまりよくなく、雪も降り続けていたせいか他の登山者の姿があまり見えません。20分ほど歩くと真っ白な静寂の世界のなかにポツンと私たちだけ取り残されているみたいになってしまいました。この静けさもまた、雪山の楽しみの一つです。
林道の終点付近で、いよいよアイゼンを着用。といっても、雪はそこまで深くはなく、6本爪アイゼンで十分歩ける程度です。
雪原歩きと渡渉
林道から横にそれ山の斜面を少し登ると、河原にでました。
この川を何度も横ぎりながら渓谷に向かって雪原を進んでいくのです。
雪は降っていましたが、稜線ではないので風もほぼ吹かずに気分はおだやか。みなさんこの先に待ち受ける氷瀑に期待が膨らんでいるのか、寒さをもろともせず明るいおしゃべりに花が咲きます。
途中で短いお昼休憩。カップラーメンが冷え切った体を温めてくれますね!
いよいよ渓谷の奥・核心部へ
腹ごしらえが終わったら、いよいよ核心部へ。
最初に皆さんを迎えてくれたのは、氷のカーテンを広げたような幅広の氷瀑。鋭利な剣のように尖ったものや、くらげのように頭が丸くなって地上から生えてきたかのような不思議な型のものがあります。
さらに進むと、大きな氷瀑が見えてきました!本日のメインです。
うっすらとしたエメラルドグリーンの青い氷柱が、はるか上方から岸壁に張り付いていました。圧巻です。
大歓声があがるかと思いきや……お客様の口からこぼれ落ちたのは、ため息のような感嘆の声。想像を超えた自然の造形美を前に、感動を言い表す言葉が見つからないかのようです。
「人生でこの景色を見ることができてよかった……。」
と一人のお客様がつぶやいていたのがとても印象的でした。
このエリアは一段と冷え込みが厳しいので、写真撮影を済ませたらきた道を引き返します。皆さん名残惜しそうに振り返りながら、神秘の世界に別れを告げていました。
厳冬期の雪山、初心者には難しい……?
コースのむずかしいポイントとは?
深い谷間にできた氷瀑を見に行くトレッキング、と聞くと憧れよりも不安が大きいかもしれません。しかし、雲龍渓谷は初心者の方でもガイドツアーに参加しやすいコースなのです。
なにを隠そう、本ツアーの添乗をさせていただいた私も、初めてアイゼンを履いて臨んだ雪山が雲龍渓谷でした。
コース上でもし難しいと感じるポイントがあるとすれば、コースタイムが往復約5時間とやや長いこと、4回ほど川を渡らなければならないことです。
コースタイムに関しては、時間は長いですが基本的に林道歩きがほとんどなので長い急登を登ったり、狭い道をトラバースしたりという難しさはありません。しっかりとした装備で低体温対策をしていけば、雪山としては歩きやすいほうでしょう。
初心者でも大丈夫?
今回も、初めて雪山に挑戦するお客様や、かなり久しぶりにアイゼンを履くというお客様もいらっしゃいましたが、無事全員で氷瀑に出会うことができました。
また、多くの方が不安を感じるアイゼンを履いての渡渉についても、しっかりガイドさんがサポートしてくれます。
今年も雪が少なく、川幅は広く水量も多かったので、わずかに水面に出ている石をつたいながら川を渡るシーンも何度もありました。「バランスがとれるか不安!」と足が震えるお客様もいらっしゃいましたが、ガイドさんが川の途中にたってしっかりサポート。誰も川に落ちることなく渡りきりました。
年々変化する自然の造形。行くなら今!
雲龍渓谷の大きさや形は、気候や地形の変化によって年々変化してきているそうです。この美しい氷瀑も、来年にはどんな形に変化していくのか、そして数年後にも見ることができるのかどうか、誰にもわかりません。
自然は着々と、そしてある瞬間にダイナミックに変わります。「いつか行きたい」と思っているなら、ぜひ今すぐ行きましょう!
来年もたくさんのツアーをご用意してお待ちしております。
(文:添乗員/ライター まつだしなこ)
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